近藤史恵『ふたつめの月』文春文庫

ネタバレ注意。

「隅の老人」ならぬ「橋上の老人」となった赤坂氏と久里子との交流を描く、シリーズ第二連作。

さすがに小説としては達者だなあと思います。久里子と弓田くん*1の恋模様は読んでてヤキモキするし、その過程での明日香との鞘当ての機微なんかもよく描けている。

日常の謎としてのプロットの妙は、かなり後景に退いている印象が否めないところではあるが…。

評価はC+。

*1:しかしお前、そんだけ頻繁に帰国してたらいいイタリアンシェフにはなれんぞ。