貫井徳郎(他)『平成ストライク』角川文庫

ネタバレ注意。

平成の事件、事故、文化、社会風俗をテーマにした短編アンソロジィ。

福知山線脱線事故をテーマにした、青崎有吾「加速してゆく」がよかったなあ。あれだけの大惨事の渦中の中にあって、こうした小さな声・思いがあるという想像力のあり方と、それをすくい上げる方途。そういう人になりたいぜ。

あとは乾くるみ「消費税狂騒曲」のクロケンの扱いと、白井智之「ラビットボールの切断 こども編」の「玉無し探偵」に笑いました。友人・廣野小生氏の装画が素敵で買いましたが、内容の方も好アンソロジィでした。

評価はB-。