ネタバレ注意。
シリーズ第二短編集。
西澤らしい、ブラックでシニカルな心理描写が冴える作品集で、やっぱいいよね、と思います。ロジックと言うには飛躍が過ぎる超推理だけど、それを補って瑕疵になりません。
特に好きだったのは「夢の通い路」、青春のビター・センチメントと、それに反するグロテスクな真相が美しい対比。「流血ロミオ」も、不可解状況の解決がダイナミックでよかった。「人生、いろいろ。」とかも含めて、やっぱゲスな話に惹かれてしまうなーと思いつつ、その中でユリエさんの存在感は一服の清涼剤だわ。シリーズとしての展開にも期待してしまい、やっぱり処分できませんわ。
評価はＢ。
