初野晴『向こう側の遊園』講談社文庫

ネタバレ注意。

廃墟の遊園地にある動物霊園を舞台に、ヒトと動物が絡む事件が描かれる、ファンタジック・ミステリ連作。

動物ネタでハートウォーム狙いだと思ってたら、なかなかに変態的(褒め言葉)なプロットで攻めてきて、特に「シレネッタの丘」(インコ)、「ヴァルキューリの丘」(ネズミ)なんてちょっと唖然としてしまった。この人やっぱり一筋縄じゃいかねーわ。

探偵役(?)の青年の無駄に神秘的な造形とか、ところどころでちょっと感性に合わない部分を感じて惜しい…。

評価はC+。