村上春樹『約束された場所で underground2』文春文庫

ネタバレ特になし。

オウム信者たちへのインタビュー集。

相変わらず端的に整理された語りで、面白く一気読みしてしまう。

しかしこの人らの大半、自分たちの認知内での教団の姿との違和を語るだけで、なぜこういう事件に至ったのか、考えようともしてない感じよな。中にいる人ほど分からないのか、あるいはそもそも分かるはずもないことではあれ。

だからこそ、それに少しでも近づこうという人間の営為をすべて遮断した、人治国家のクソ司法は本当に罪深いと思います。

評価はB。