米澤穂信『ふたりの距離の概算』角川文庫

ネタバレ注意。

新入部員(候補)の女子生徒が古典部を離れた理由を、マラソン大会を走りながら推理する、古典部シリーズの長編。

ううむ、シリーズのキャラクタ描写はこなれてきてイタさは減じているし、ちょっとした日常の謎の中に全体のプロットの伏線を絡めてきたりと小技も巧いのだが、「真相」が明らかになった際の、「で?」という感想はいかんともしがたかった。

評価はC。