『きみが死んだあとで』

@横川シネマ

1967年、第一次羽田闘争での山﨑博昭の死を中心に、彼とその家族、友人たち、関係者のそれまでとそれからを描くドキュメント。

休憩入れて3時間20分の長丁場、丹念なインタビューによって彫刻される、激動の時代の生と死。同級生たちの証言による山﨑さんの生はかなり偶像化されている印象だったが、それはそれでこうしたドキュメント手法の一事例として興味深いものではあった。

そして個人的には、水戸喜世子さんの挿話が最もインパクトがあった。あのような悲劇に見舞われながら、気概と気品を保って一線の活動家たり得るというのは、一体どういうメンタルなのか。「事故」に対して語る際の滲み出す悲憤を聞いて、何を感じればいいのかも分からなかった。

この腐り果てていく国で、一体何をどうすればいいんだろうな。