『華氏119』

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2016アメリカ大統領選挙と、その前後でのアメリカ社会の分断を描く、マイケル・ムーアのドキュメンタリ。

これやらせたら、春菜師匠（角度によってマジで似てて笑ってしまった）の独壇場、という圧倒的面白さ…いや、面白がってちゃいけないんだけどさ。特にフリントでの没義道ぶりには言葉を失い、マジに義憤に鳥肌が立ち、バラク・オバマに対する幻想が崩れる音がした。取り敢えずファシスト政権は一期で終わってよかったけど、作中でも民主党有力者に対する批判が繰り広げられている通り、中道の名の下に潜在化していくだけの問題も数多いわけで。ひと目でタダモノじゃないのが分かる、AOCには上りつめてほしいものです。

ナチスのノンフィクションとか読んでても思うけど、世界史上のネガティブな転換点て、関わる人たちが雪崩をうって自滅を選択しているように見えるんだよね。ここに描かれた2016のアメリカはまさにそうしたものだし、コロナ禍に至ってなお、私欲と利権しか頭にない無能どもが幅を効かせてるこの国も、その矮小化された似姿に見えて暗然とします。

どうにかしないとあかんのだけどなー。

華氏119(字幕版)