坂口弘『あさま山荘1972』彩流社

ネタバレ特になし。

連合赤軍幹部として、山岳ベース、あさま山荘事件での確定死刑囚・坂口弘回顧録

見事に引っ込み思案で…活動用語的に日和見主義というのも違う気がする…、キャラの立ってない坂口さんだけど、自省録での責任回避っていうより、実際あんま深く物考えてなくて、からっぽな状態で流されてたんじゃないかな、って感触がする。派閥的にそうなんだろうけど、基本、森恒夫絶対悪スタンス。籠城メンバとして、あさま山荘のディテールは貴重か。笑っちゃいけないんだけど、田中保彦さんは可笑しい。

プーシキンの詩をエピグラフに用いるセンチメンタリズムや、なんの中身もない森恒夫の作文を批判するのに一章費すあたり、なんだかなあと思わんでもないが、まあ読み難いもんでもないので、続巻も読みましょう。

記録のみ。

あさま山荘1972〈上〉

あさま山荘1972〈上〉

  • 作者:坂口 弘
  • 発売日: 1993/04/01
  • メディア: 単行本
あさま山荘1972〈下〉

あさま山荘1972〈下〉

  • 作者:坂口 弘
  • 発売日: 1993/05/01
  • メディア: 単行本