筒井康隆『虚航船団』新潮文庫

ネタバレ注意。

宇宙船のクルーである文房具たちがそれぞれに抱える狂気と、イタチの惑星クォールの千年紀、そしてその二者が陥る神話的抗争を描く長編SF。

以前読んだ時にはあまりにしんどくて投げ出してしまったものでしたが、今回はナナメ読みの術を駆使してなんとか読みきることができました。一週間かかったけど…。

内容に何ひとつ興味が持てないよう。この文学実験について行けない自分の素養の問題とは認識しつつ、いやがらせ、つか試されてるんだろうなこれは、という苦行でした。クォールの歴史が実際の世界史に(割と雑に)重ねて書かれるとこぐらいだったか、愉しく読めたの…なんやねんスターテンて、とか言いながら。

解説もなんかもっともらしいこと言ってんなー。しゃらくせえわ、としか思えなかったけど。

評価はD。

虚航船団 (新潮文庫)

虚航船団 (新潮文庫)