ネタバレ注意。
「前世の自分を殺した犯人を捜してほしい」という奇妙な依頼を受けた私立探偵・茶畑徹朗が、やがて凄惨なトラブルに巻き込まれていく、オカルト・ミステリ。
コミカルな私立探偵ものから、オカルトじみたホラー・ミステリに、やがて酸鼻をきわめるノワールに、そして最後にはオカルトとも哲学ともつかない領域に物語は雪崩れ込んでいく。翻弄されるまま、あっという間に読んでしまった。
ミステリともホラーともSFとも単純にはカテゴライズできない、あえて言うなら奇書、その妖しくも魅力的な系譜に連なる怪作です。
評価はB。
- 作者:貴志祐介
- 発売日: 2020/09/15
- メディア: 単行本