J.アーヴィング/小川高義(訳)『第四の手』新潮文庫

ネタバレ注意。

TVニュースの人気アンカだった主人公が、ライオンに左手を食いちぎられて始まる運命の流転を描く、ロマンス・コメディ。

下巻の中盤までは、ダメなプレイボーイの艶笑譚に興味が湧かなかったけど、ドリス・クラウセンとのロマンスに照準が定まると、さすが小説がロマンティックに締まった感じがしてよかった。ボディ・ピアスを空港職員にあげるシーンとか、よかったなー。

そこに至るまでなかなかテンションが上がらなかったのは、訳の相性の悪さもあって。どなたか存じ上げませんが、このレベルの生硬な訳で、あとがきでワケ知り顔はちょっとイタいと思います。どの本も、柴田元幸土屋政雄が訳してくれるわけじゃあないんだな…当たり前だけど。

評価はC。

第四の手〈上〉 (新潮文庫)

第四の手〈上〉 (新潮文庫)

第四の手〈下〉 (新潮文庫)

第四の手〈下〉 (新潮文庫)