ネタバレ注意。
中東の独裁国家、ジャリーミスタン。世界中から死刑囚を集めた「終末監獄」で起きる事件を描く連作。
設定からしてなかなかにそそられるものがあるけど、各短編のアイデア、雰囲気ともに外連味たっぷりで、堪能しました。鳥飼否宇という作家が持つ、ディストーショナルパンク・スピリットの、最もバランスの取れた結実だと思います。
中では「墓守ラクパ・ギャルポの誉れ」のホワイダニットが一番好みだったけど、何より特筆すべきはラスト大オチの破壊力。最高に根性悪くて笑ってしまったわ。
評価はB。
- 作者:鳥飼 否宇
- 発売日: 2017/05/11
- メディア: 文庫