深緑野分『分かれ道ノストラダムス』双葉文庫

ネタバレ注意。

1999年、幼馴染の死について調べ始めた女子高生の主人公が、ノストラダムスの予言を信奉するカルト教団をめぐる騒動に巻き込まれる、青春冒険ミステリ。

この作家の作風、とにかく丹念に細やかに、描写と設定凝らしてくるけど、その中で基くんとか桐さん（の狂気）とか、大事なところの造形は弱い気がして、なんか頭でっかちな、バランス悪い小説だなーって印象がした。

1999年に高校一年生って、ガチの同年代でシンパシィは湧いたし、青春小説としてヴィヴィッドなものはあるとは思ったけれど。

評価はＣ。