ネタバレ注意。
明治二十六年、政府に食い込んで財を成す富豪の邸宅に連続する殺人事件を描く、月輪龍太郎シリーズの長編。
非常に野心的なプロット型本格。明治を舞台としながら、事件のプロットが明らかになるとそれが一転して「現代」に接続されるあたり、カタルシスがある。気持ちよく気持ち悪い、そんな感じ。批評的というよりは、プロットに説得力を持たせるため、という演出の要素が強いみたい(解説で作者のぶっちゃけが触れられてる)だけど、それはわざわざ言わんでいいんちゃうかなw
筆の運びに若干の冗長さは否めないけど、こうしてディテール積んでくのも本格だしなー。
評価はC+。
- 作者: 岡田秀文
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2017/01/11
- メディア: 文庫
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