津原泰水『ヒッキーヒッキーシェイク』ハヤカワ文庫JA

ネタバレ注意。

カウンセラーとそのクライアントの「ヒキコモリ」たちが、いくつかのプロジェクトを協働し、それぞれに生きづらいリアルをサヴァイヴする長編。

津原らしい端整な文章で、テンポもよくてリーダビリティは高い。しかしSFとしてのイメージやガジェットの部分に、あまり惹かれるものを感じられないというのが一番の印象だった。

文庫版出版に至るアレやコレやで、全肯定的応援体制になっていたことが、逆に作品に対するハードルを高めたきらいはあるのだけど…。

評価はC+