柴田翔『われら戦友たち』小学館P+DBOOKS

ネタバレ注意。

資金調達のためのダンスパーティでの現金紛失事件を中心に描かれる、60年代学生運動家たちの群像劇。

視点も様々に替わってテンポがよく、あの時代の学生たちの群像劇として、またミステリとしての興趣もあって読ませます。『されどわれらが日々―』よりはるかにエンタメしてる一方で、クライマックスの三木公子vs飯森重猛の対決シーンにも文学的な迫力があるし、ラストの余韻も哀しくてよかったな。

なんか通りいっぺんの感想でアレだけど、個人的には時代を読める史料としても貴重でした。

評価はB-。

われら戦友たち (P+D BOOKS)

われら戦友たち (P+D BOOKS)