相沢沙呼『午前零時のサンドリヨン』創元推理文庫

ネタバレ注意。

女子高生マジシャン・酉乃初と、彼女に一目惚れした主人公・須川が、学園の謎を解き明かす、学園日常の謎連作。第19回鮎川哲也賞。

最初はそうでもなかったんだけど、連作が進むにつれてどんどんラノベ臭くなって、浅いトラウマ告白と薄っぺらい人生訓披瀝に溢れていって、読むのがかなりしんどくなってしまった。主人公が気持ち悪くてしょうがなかった…クライマックスでの「音楽」の使い方とか、イメージに光る部分があっただけに残念。解説も不相応に褒め過ぎで寒い。

この作だけなら完全に見限り対象なんだけど、『マツリカ・マトリョシカ』とか評判いいっぽいんだよね…どうしようかなー。

評価はＣ。

午前零時のサンドリヨン (創元推理文庫)