O.サックス/高見幸郎・金沢泰子(訳)『妻を帽子とまちがえた男』ハヤカワノンフィクション文庫

ネタバレ特になし。

神経科医による、臨床例に基づいたエッセィ。

要望失認とか半側無視とか逆行性健忘とか、ミステリやスリラで散々見てきたものが多くて、ネタ探しにならない…なんて思いつつ、しかしそれ以上に、著者の脳神経医学の発展に対する熱意、患者に対するあたたかな視線とアタッチメントという部分にうたれます。

下世話な興味で読んでごめんなさい、と襟を正さざるを得ない、脳神経医学エッセィ(?)の第一人者のさすがの仕事です。

評価はB。

妻を帽子とまちがえた男 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

妻を帽子とまちがえた男 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)