道尾秀介『骸の爪』幻冬舎文庫

ネタバレ一応注意。

滋賀の仏像公房で起こる怪事件を描く、真備庄介シリーズの長編。

仏教信仰を中心としたミステリってのは『鉄鼠の檻』って圧倒的名作があって、それが愚かしいことと分かっていても対照化してしまい、そうするとどうしてもチープな印象があってノれなかった。

仏教彫刻、仏像工房という組織に対する雑学的興味は湧くが…。ミステリとしても、プロットとそれを無理に膨らませたストーリィを順に読まされてる感じで、論理美を感じないのが残念。

評価はC+。

骸の爪 (幻冬舎文庫)

骸の爪 (幻冬舎文庫)