芦辺拓『裁判員法廷』文春文庫

ネタバレ注意。
裁判員裁判における森江春策、「本職」での活躍を描く、法廷ミステリ連作。
法廷ミステリという枠組とその制約の中で、本格としていかに魅せるか、という腐心は確かに見えるが、個人的にはちょっと物足りないものがあった。企図が披瀝されると共にあっけなく終わってしまう感じで、カタルシスの余韻に乏しいんだよな…。えらく感激したおぼえのある、『十三番目の陪審員』の記憶でハードルが高かったかな。
遷延性窒息ってネタをどこかで使おう、と個人的メモ。
評価はC+。

裁判員法廷 (文春文庫)

裁判員法廷 (文春文庫)