ネタバレ注意。
長編『やぶにらみの時計』の他、初期短編、ショートショート収録。
『やぶにらみ〜』は、目が覚めたら他人と入れ替わっているという発端の謎と、タイムリミット・サスペンスの趣向(厳密には違うけど)で引っ張るが、謎解きのカタルシスまで求めるのは酷かな…という感じ。
その他短編も、初期作にして堂に入った、多彩にして都会的な風合いが通底する都筑ワールド。特にはアーバン・センチメントが芳しい「四十二の瞳」、くるくると目まぐるしい展開とホラー・ファンタジックなプロットの合致した「クレオパトラの瞳」、完成度の高いショートショート二編がよかったです。
評価はC+。
- 作者: 都筑道夫
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2003/12/09
- メディア: 文庫
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