ネタバレ一応注意。
車椅子の少年探偵、岩井真一くんの推理が冴える連作短編集。
団地で起きた殺人事件に、ママさんバレーチームの面々の証言が様々に錯綜する「多すぎる証人」、地理条件といくつかの視線によって、町の一角が丸ごと巨大な密室と化す「出口のない街」など、謎とシチュエーションの設定が巧み。それに加えて、真名部警部と岩井家の人々の交流など、描かれるあたたかな人間模様は小説にやわらかさを加えていて快い。
質の高い連作、いい仕事してるなーと思います。
評価はB。
- 作者: 天藤真
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1992/12/10
- メディア: 文庫
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