ネタバレ注意。
三番館シリーズ。作者もシリーズに飽きてきたのか(?)、これまでの「私」視点は後退し、様々なスタイルが採られている。
その中で印象が深かったのはやはり表題作。クイーンの色紙消失って謎がまず愉しいし、シンプルな謎解きも、そこに自虐を絡ませてメタ的に読ませる稚気も、これまでの硬派な驍将ぶりとは異なり、カジュアルで小気味よい。
解説の方に代表されるであろう硬派な読者とは評価の軸がだいぶ異なるものになるのでしょうが、個人的にはシリーズ随一と思いました。
評価はC+。
- 作者: 鮎川哲也
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2003/10/01
- メディア: 文庫
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