ネタバレ一応注意。
狩野俊介シリーズの短編集。
人物造形・心理描写に大袈裟ないしご都合主義なところがあって、プロットもそれに寄りかかってる感じがするけど、そうしたこのシリーズ共通の「厭な感じ」は、長編よりいくらかはマシかな。伏線の露骨さは逆に目立つけれど…。
やっとモブを脱した美樹のキャラとか、鶴岡先輩の存在とか、学園ジュブナイル・ミステリとして、ベタなりに面白くなりそうな要素は見受けられるので、そっちを大事に端整に書いていった方がいいと思うな…本格としてもビルドゥングス・ロマンとしても、変に背伸びしたことやろうとせずに。
評価はC。
- 作者: 太田忠司
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2004/10
- メディア: 文庫
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