ネタバレ一応注意。
石原莞爾の評伝。
石原本人の人生を追うだけでなく、第二次大戦を中心とした20世紀の国際情勢、政治、軍事等々、該博広大な知識見識が総動員され、異常な読み応えを誇る力作です。
石原の活躍は、序盤いかにも才気煥発、豪放磊落な快男児として描かれつつ、満州事変をピークとして後退してしまうけど、その透徹とした知性は作品を通じて感じ取れる。一方で同時にその挫折、蹉跌のドラマは、ノンフィクションであるがゆえにドラマとしての納得を与えてくれない。
知る限り、同郷最大の傑物であろうこの人物に関しては、もっと知見を深めたいと思った。山形の戦中世代はどういう視線を彼に向けてたのか、祖父にでも話聞きたかったと思ったり。
また彼に限らず、自分の興味関心を日本において深めるにあたって、国柱会という組織は避けて通れないなーとも。またいい本探さないと。
評価はB。
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