ネタバレ一応注意。
上流階級の婦人二人が、「女學校」について語り合う内に、夢幻の境地に迷う幻想小説。
…ていう梗概のそのまま、アイデアとイメージ一発勝負の小説。昼下がりの応接間の風景が女郎屋の土間に転回するなど面白いシーンはあるけど、同時にセルフパロディめいてもいて、全体として豊穣さに欠け、膨らみが足りない印象は否めない。
イメージや描写の重複も多くて、短い割には迂遠な印象の小説だったな。
評価はC。
- 作者: 岩井志麻子
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2006/02
- メディア: 文庫
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