黒川博行『切断』創元推理文庫

ネタバレ注意。
身体の一部を切断され、前の被害者の一部を置き加えられた他殺体が連続する…という府警一課シリーズ。
警察視点と犯人視点が交錯し、犯人の狂気とその復讐の物語は、確かにノワール的な闇を湛えている。ただそうして読むには、若干話が真正直すぎるように感じたし、ライトな筆質も、もう少し粘度が欲しいなーと思ってしまう。
切断のロジックも、俺にはシンプル過ぎて、そんなうまくいくか？という印象だったし、まああくまで、シリーズ中の異色作、て感じかな。
評価はＣ＋。

切断 (創元推理文庫)