井上雅彦『異形博覧会2 恐怖館主人』角川ホラー文庫

ネタバレ一応注意。
「怪奇幻想短編集 異形博覧会」の第二集。
裏表紙、《ビザールでフリーク・アウトな怪談集》という惹句に何も足し引きできない。ホラーとしてのイメージ創出も好ましい感性だし、文章も端整でありつつ、淫靡な雰囲気も湛えられていて。さすが質の高い作品集です。
特に挙げるなら、「蒼いワイン」の暗黒ボーイ・ミーツ・ガールか、「マドモアゼル・タッソー」のビザール・ワールドっぷりかな。心地よくもおぞましい、ホラー・ロマネスク。
評価はB。