『地獄でなぜ悪い』

DVD。
園子温によるコメディ。ヤクザの組長*1が、服役中の妻*2のため、娘*3を主演に、なんか巻き込まれた男*4と、映画を作りたい男*5と、抗争中の組*6との殴り込みで映画を作る*7、というスラップスティック
ひたすらに愉快だし、笑えます。ストーリィは単純だけど、キャラクタちゃんと立てて、抗争の撮影というカオティックながらスペクタクルが炸裂するクライマックスをキッチリ演出して、壊れてばかりはいない充実の仕事、さすがの園子温と言えます。
豪華俳優陣の中でも、特に長谷川博己の怪演は印象的。彼のテンションとエネルギィに引っ張られるところ大。坂口拓の「見切れ」も非常に笑えるところではあるけれど。
平田激走のラストシーンも、映画という表現活動の「地獄」*8を体現して印象深い。ラストのメタフィクショナルな処理からも、単純なスラップスティックに終わらせない自意識が見えるけど、基本は楽しい映画ってことで何も問題ないです。
二階堂ふみはビール瓶シーンが出色。あとは幼少期ミツコの原菜乃華ちゃんをメモメモ。

*1:國村隼

*2:友近

*3:二階堂ふみ。詳しい評価は諸事情によりノーコメント。

*4:星野源。生まれ変わりたい。

*5:長谷川博己。重ねて怪演。

*6:組長堤真一

*7:以上予告編から引いた梗概。

*8:まあクライマックスの「撮影」が地獄そのものなんだけれど。