『ディア・ハンター』

DVD。
デ・ニーロ主演の戦争映画。友人関係にある三人のベトナム帰還兵の、戦前・戦中・戦後を183分の長尺で描く。
日曜のうららかな午後に戦争映画を。DEAR HUNTERだと思ってたら「THE DEER HUNTER」だったね。その「鹿」にまつわる象徴性ってのはよく分からないながら…鹿への「一撃」one shotに象徴されるところの不可逆性ってのが、戦争によって変化させられる日常の不可逆性に重なるってのが、単純だけど正当なテーマの理解であるのかな。
三部構成で、二部の戦場パートの緊迫感はさすがだった。しかしテーマ性から戦前/戦後を描く一部三部の比重が高くなるのはやむを得ないところではあり。その中ではデ・ニーロの濃さをちょっと持て余すような印象があったり、ニック(クリストファー・ウォーケン)もアカデミー助演男優賞てぐらいだからもっと見せ場あるかと思ったけどなあ。ロシアン・ルーレットってある意味ケレン的な「狂気」だけじゃない表現をもっと見たかったように思った…っていかにも平和ボケした感想ですけどね。
よかったのは音楽、特にメイン・テーマ「カヴァティーナ」のギターは胸に響く。問答無用の名曲で、『スワロウテイル』のアゲハの回想シーンの音楽は若干パクっていると思ったw