ネタバレ一応注意。
百年戦争におけるフランスの英雄、ベルトラン・デュ・ゲクランの一代記。
力作であることは間違いない。アカデミックな知識に裏打ちされた考証と、それを基にした人物像の活写、そうして描かれる歴史活劇としての「厚み」のある物語性は、この実力派の面目躍如たるものがあると思う。
でもなんか…これはいたって個人的かつ生理的な問題かもしれないのだけど、ちょっとワザとらしく感じられもするんだよね。考証もなんか「ひけらかしてる」感じだし、デュ・ゲクランという快男児キャラもだんだんクドく感じられてくるし。初期長編がゆえの力の入りすぎみたいなことでもなく、単に相性の問題だと思うのだけど。
相性つったらこの同郷の作家、モンテdisに力入れてたこともあったからね…。
評価はC+。
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