ネタバレ一応注意。
沖縄を舞台に、世紀を超えて展開する歴史伝奇SF。
戦後混乱期だったり、薩摩統治下の「琉球」だったり、沖縄をめぐるさまざまな時代の位相に、SFとしての中心的なイメージを背骨に通して展開。SF的な思弁性と象徴性が、時代エンタメ的な面白味と合致して、読ませるものになっている。
ただ正直SF全開のパートには自分の素養の欠如を感じるところ大で、時代風俗描写に感興のある戦後パートをもっと読みたかった。SF的なイメージより、まずはボーイ・ミーツ・ガールに惹かれるものを感じたあたり、まだまだヌルい読者であります。
評価はB−。
- 作者: 山田正紀
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1988/11/01
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (1件) を見る