『カサブランカ』

DVD。
第二次大戦期、親独ヴィシー政権下の仏領モロッコカサブランカナチスの台頭するヨーロッパからアメリカに逃れようとする人々が、ビザを求めながら滞留する街でのロマンスとサスペンス。
映画に対する素養の欠如を暴露する未見の名作…名作というよりは映画史上の伝説ですね。もっとスウィートで、それゆえに退屈な作品かと思っていたのですが、さすがスマートに洗練された脚本は意外とサスペンスもたっぷり、成立背景からなるプロパガンダ要素を折々に見つけ出すような愉しみもあって、レトロ趣味だけではない満足感がありました。
残念だったのはハンフリー・ボガートが期待に反してまったくかっこよく思えなかったところ…なんかウダウダ愚痴っぽくて、最後あんだけかっこいいことやっても、じゃあ黙ってやれや、と思ってしまって…イングリッド・バーグマンはさすが伝説的に美しかったのでなおさら。
ルノーの役割についても事前知識があった分損してるよな…まあこれはある程度見え透いているかしれないけれど。

カサブランカ 特別版 [DVD]

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