ネタバレ注意。
他の巻に比して名前のある作家が多く(それが実に適っているかといえばそれぞれだけど)、比較的粒揃いの選集であったやに思います。リレー小説も横溝正史→高木彬光→山村正夫って豪華メンバだし。
特には狩久「山女魚」のぶっ飛んだ物理トリックと脱力系のオチとの対比、村上信彦「青衣の画像」のネチっこい心理描写といったあたりが個人的な感興でしたが、やはり作品としての完成度と存在感においては、大トリにおかれた鮎川哲也「赤い密室」をおいて他にはないでしょう。本格の王道を往く驍将の風格、さすがです。
評価はC+。
- 作者: ミステリー文学資料館
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2003/05/13
- メディア: 文庫
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