『ゼロ・グラビティ』

@109シネマズ名古屋
映画って言うより映像体験って感じですがまあ、凄いものを観ましたね。
実力派揃いのキャストもよかったし、シンプル(そしてコンパクト)で衒いのないストーリィもこの映画の本質に忠実だった。《宇宙なんて大っ嫌い!!》とか名ゼリフもあった。
しかしこの映画のキモは、無限の広がりが極限の圧迫感に転化する宇宙空間の恐ろしさと美しさ、そしてその中で卑小に四散する人為と、人間が生き残るための懸命の「足掻き」を、精緻に作りあげた映像表現に尽きるでしょう。アクションのリアリティはともかく*1考証は正確だろうし、シャトルISSの細かいディテールだけ見てても興味深いハズだけど、基本的には息を呑みながら、身体を硬直させて画面に呑まれる90分です。
ちゃんと劇場で、さらにIMAX3Dで、対価を払って観るだけのことはあると思えたのでよかったな。USJだったら早速…と思わないでもないが、もはや映画自体が充分なアトラクションなのかも。

*1:天宮に乗り移るのはアレ、無理だろ。