藤原伊織『ダックスフントのワープ』文春文庫

ネタバレ注意。
すばる文学賞受賞の表題作含む、純文学の作品集。
文章のクオリティは高いし、それぞれのストーリィも謎めいた展開で読ませる。ちょっと村上春樹みたいな手触りがある。春樹のエロティシズムを、そのまま登場人物、特に子供に対するサディスティックな扱いに置き換えたような感じかな。
先入観の故かナルシスティックな感じもあるけど、総じて小説世界に浸りながら愉しみました。中途半端なエンタメ作品より、俺はこっちのがはるかに好きよ。
評価はＢ。

ダックスフントのワープ (文春文庫)