『ダークナイト ライジング』

@109シネマズ名古屋
スクリーンにのめりこんだまま、あっという間の165分、これぞ映画、これぞエンタテインメント、というさすがのクリストファー・ノーランです。
脚本やその整合性*1において細かいツッコミどころがないではない*2し、一部の美術*3はもうちょっと頑張ってほしかったりしたけど、そんなもんはあとから無理に考えたことで、観てる間はエモーショナルなドラマと圧巻のスペクタクルに没入していられます。バットマン復活以降はあまりのエモさに笑いながら観てた。特にゴードンに対するウェインの去り際のセリフがヤバかった。だからその後の回想要らないとは思ったけれど。
核がどうとか、貧富の格差がどうとか、それに対する市民革命がどうとか、社会派的に語れる要素もありそうだけど、まったく本質ではないと思う。ドラマと、スペクタクルと、演出と、音楽と、キャストの魅力。エンタテインメントに必要な要素はすべて揃って、そのすべてがメータ振り切って一流という、そのことがシンプルに追求されて現出した、巨大な娯楽の金字塔。
ベイン怖いしキャットウーマンエロいし*4、どんでん返しも効果的。でも俺的に今回のMVPはジョセフ・ゴードン=レヴィットだなー。『インセプション』『(500)日のサマー』でもともとお気に入りだったけど、今俳優の中で一番好きかもしれない。ブレイクの「本名」が明かされて始まる、ラストの幸福無限のカタルシスに、彼の清新な存在感が果たした役割は測り知れないでしょう。
映画館でこんだけアガったのは久々だ。鉄板はやはり鉄板でありました。

*1:敵側の行動の必然性がいまいち…。

*2:ツッコミならぬ不満はアルフレッドの空気化。

*3:爆弾とか。

*4:これがアン・ハサウェイな。メモ。