あだち充『H2 11・12』小学館文庫

ちょっとサボってたH2。
甲子園編に入って、最初の方はやや間延びの感もあったのだけど、

――ううん。わたしの誕生日じゃないわ。
(11巻290p)

とか言ってカマしてくるから油断できない。
12巻128pのひかりの表情とかもなかなか…いろいろと不穏な予兆が感じられてドキドキです。
で、メインとなっている甲子園大会、多士済々のライバルたちとの正統派野球漫画展開は、こういう展開もまた必要であると思いこそすれ、やはり本領ではないと思うのだけど。だってなんか描き難そうだし。でも、月形くんには、おじいちゃん子だという事実だけで無条件の好感を抱いています。
しかし…「がっくり」の芝居(12巻56p)、栗丸のピッチングに思わずガッツポーズ(12巻66p)、数々のおいしいシーンで、比呂への好感度はそれをはるかに上回るものでありましたが。

H2〔文庫版〕  12 (小学館文庫 あI 72)

H2〔文庫版〕 12 (小学館文庫 あI 72)