the pillows 『Rock stock & too smoking the pillows』

ベスト・アルバム
フェスやイベントのステージでライヴは何度か観て、かっこいいなーとは思っていた。フロントマン山中さわおはルックス的にバカリズム升野を彷彿とさせながらも、ベテランらしくない若々しさと華を感じさせて、凄く好きだった。
あとはウチの妹君がなぜか(つかバンプが参加してるからだろうけど)トリビュート・アルバムを持っていたので、それを聴いたりはしていたのですが、音源はなにげ持っていなかったのでした。
なので買いました、20thアニバーサリィの、ベスト・アルバム
ザ・ギターロックです。すごくシンプルなギターサウンド。でもこのサウンド、独特の詩情を湛えた言葉のキレと、メロディのセンスにおいて一級品のソングライティングに寄り添うものとして十分に魅力的です。余計なフックとか、衒いというものを必要としない、まっすぐなままで訴求力を持ったロックナンバの連打。アゲアゲのライヴの光景はすごく印象的だったんだけど、なるほどと思いました。
バンプの「ハイブリッドレインボウ」は、壮大にメロとヴォーカルを引きたてたアレンジで藤原の声にドハマりだったけど、原曲は音割れするぐらいにギターバッキバキなのw ≪昨日まで選ばれなかった僕らでも/明日を待ってる≫、闇雲な信念が胸を打つサビの味わいは、この逆ギレめいた音像でより強く響いた気がします。
で、ベストを一曲挙げるなら、言葉とメロディの相乗効果という点で、やはり代表曲「Funny Bunny」が一番かな。

キミの夢が叶うのは
誰かのおかげじゃないぜ
風の強い日を選んで
走ってきた

こんなシンプルな鼓舞に、これだけの訴求力!
天然ロック・ソングライタなのでしょう。山中さわお。そりゃ若いわ。

飛べなくても不安じゃない
地面は続いているんだ
好きな場所へ行こう
キミなら それができる
(「Funny Bunny」)