ネタバレ特になし。
まあいわゆる、「考現学」のエッセィ集です。招き猫とか狛犬とか、題材はいろいろと節操なく。
大学の時フィールドワークの授業で、『超芸術トマソン』かなんかをテキストにこんなんやってたから、懐かしくはあったのだけど。だけど総じてレポートの志向的にばっちりフィットする感じではなく、一冊の読み物としてあまり心躍るものではなかったな、というのが正直なところ。
猫とか犬とか、動物の尾行をするシリーズがあって、そんなんは愉しかった。「たくさんのふしぎ」の同趣向のやつとか、モロ幼児体験、読書の原体験だしね。だから結局最初の、「漱石『吾輩は猫である』の猫の子孫を探す」が一番面白かった。グダグダだけど、そのユルさもまた一興。
評価はC。
- 作者: 林丈二
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/08
- メディア: 文庫
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