城アラキ／松井勝法／堀賢一（監修）「ソムリエール 1・2」集英社ヤングジャンプコミックスBJ

集英社の青年マンガとは珍しい。
あ、『リアル』は集英社か。ということで借り物。
ワインに絡めた人間ドラマの連作短編。ドラマの方も大上段に振りかぶらない人情噺レベルだし、ワインの方もそれに見合ってお手頃なチョイス。その辺のワインショップで探したくなります。これは作家陣の志したところでもあるでしょうし、そうした意味で照準のしっかり合った、節度ある佳作と言えましょう。
帯の弘兼憲史は《ここに描かれてあるのはワインではなく　たしかな人間のドラマである》なんてスカしたコメントしてるけど、この作品の大きな魅力と愉しみは、ワインの薀蓄とその効果的な使い方だと思うし、メインがそれで人間ドラマは味付けで別にいいじゃねーか、と思った。実際そうだし。

ソムリエール 1 (ヤングジャンプコミックス)

ソムリエール 2 (ヤングジャンプコミックス)