熊谷達也『迎え火の山』講談社文庫

ネタバレ一応注意。
山形は出羽三山を舞台にした伝奇ホラー。
舞台が近しいってこともあって楽しくは読めた。方言もリアルで笑える。
しかし、マタギなんかを主人公にした山岳小説が本領の直木賞作家だけあって、力があって読ませる風景・自然・身体描写を、どこか軽薄に感じられるキャラクタ造型が足引っ張ってるような感じがしたな。クライマックスの処理にも唐突の感を拭えず。惜しかった。
でもまあ、今度帰省した折には出羽三山巡りしようかしらなんて思ったよ。
評価はC+。

迎え火の山 (講談社文庫)

迎え火の山 (講談社文庫)