ネタバレ一応注意。
イメージの作風とは異なる、ダークでリリカルなメルヘン調。
海辺でリゾートしてる(?)主人公と女が、「戦争」に至る人々のエピソードを幻視する。その視点切替のいい意味でのアブストラクト、各エピソードの道具立てとリリシズム、そしてなによりの崩壊感覚と見所の多い佳作であった。
最近の村上龍の、あの油ぎったような感じからは想像し難い作品だが、俺は好きだ。
評価はB。
- 作者: 村上龍
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1980/11/12
- メディア: 文庫
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